
「みんな違って、みんないい」
「みんな違って、みんないい」
この言葉は美しい響きを持っていますが、心の奥底では「わかってほしい」と思うことがあります。
これは、心理学でいう「承認欲求」という心の仕組みが働くためです。
私たちは、誰かに認められ、理解されたいと強く願う生き物。
この欲求は、誰もが持っているごく自然なものです。

認知の多様性を受け入れる
しかし、人はそれぞれ異なる「認知」を持っています。
一緒に育った家族でさえ、物の見方や価値観は大きく違います。
たとえば、私の就職活動は「好きなことを仕事にしたい」という思いが中心でした。
しかし、弟は「家族との時間を優先したい」という、私とは異なる価値観を一番に考えていました。
姉弟でもこれほど違うのですから、育った環境が違う職場の仲間との間に、考え方の違いがあるのは当然のことです。
相手を理解できない時があるのは、「認知の多様性」による自然な現象なのです。
自己受容が関係改善の鍵

相手をすべて理解しようと、無理をする必要はありません。
それよりも大切なのは、「理解できない自分もいる」と受け入れることです。
これは、自分の限界を認め、ありのままの自分を受け入れる「自己受容」につながります。
違いを尊重する心のゆとり
自己受容ができると、心に余裕が生まれてきます。
そうすることで、相手を知ろうとする気持ちが湧いてきます。
また、相手を尊重するために歩み寄ることもできるでしょう。
「理解できない自分もいる」と認めること。
それが、お互いを大切にする大きな一歩になりますよね。
